コガラ鳴き声がシジュウカラと違う理由と聞き分け方
小さな体で森を飛び回るコガラ。その可愛らしい姿だけでなく、特徴的な鳴き声もまた、バードウォッチャーの心を惹きつけます。しかし「シジュウカラとの違いが分かりづらい」と感じる方も多いのではないでしょうか。本記事では、コガラの鳴き声にフォーカスし、代表的なパターンから他のカラ類との違い、録音による聞き分け方まで、初心者でも理解しやすい形で解説していきます。
コガラの鳴き声の基本:特徴とまず知るべきこと
コガラの代表的な鳴き声パターンと音の聞こえ方(コガラ 鳴き声)
コガラの鳴き声は、一般的に「ピーツィー」や「ツピーツピー」と表現される、控えめでやわらかい音質が特徴です。トーンはやや低く、澄んだ音で、リズムは比較的一定。特に「ピッ、ピッ、ピッ」と小刻みに鳴くパターンは、フィールドでよく耳にします。
また、さえずり(繁殖期のオスによる長めの鳴き声)はやや旋律的で、「チリチリチリ」「ツリツリツリ」といった音が連なり、同じカラ類の中でも比較的落ち着いた印象を与えます。
鳴き声が示す意味──警戒・採餌・コミュニケーションの違い
コガラの鳴き声は、状況によってバリエーションがあります。以下のように鳴き声の目的が異なるのがポイントです。
- 警戒の鳴き声:低く短い「チッ、チッ」という連続音で周囲に危険を知らせます。特に猛禽類や人間の接近時に頻繁に聞かれます。
- 採餌中の鳴き声:単独でいるときは控えめで小さな声、群れの中では「ツピツピ」と鳴きながら移動することが多く、互いの位置を確認するための役割を果たします。
- コミュニケーション:特に番い(つがい)や家族単位での行動中には、穏やかな「ピーツィー」で親和性を保ちます。
このように、コガラの鳴き声には明確な“目的”があり、耳を慣らすことで「今、何をしているのか?」を読み取れるようになります。
現場での聞き取りと録音で確認する際のポイント
自然環境では、風や他の鳥の声などに紛れてしまいがちです。コガラの鳴き声を確実に聞き取るには、以下の点を意識しましょう。
- 早朝〜午前中の静かな時間帯を狙う:鳥の活動が活発で、他の音に邪魔されにくい
- 双眼鏡と録音機材を併用する:姿と音をセットで確認することで判別精度が上がる
- 連続して録音・再生する習慣を持つ:耳を慣らすことで細かな違いが聞き取れるようになる
また、現地ではスマホの簡易録音機能でも十分確認可能です。大事なのは「同じ鳥を何度も観察し、鳴き声のパターンを覚える」ことです。
シジュウカラとの違い:コガラとシジュウカラの鳴き声比較
周波数・音節・リズムで見るコガラとシジュウカラの違い
コガラとシジュウカラは外見もよく似ており、鳴き声の区別がつきにくいと感じる方も多いでしょう。しかし、音の構造を細かく観察すると明確な違いが見えてきます。
| 比較項目 | コガラ | シジュウカラ |
|---|---|---|
| 周波数(高さ) | やや低めでまろやか | 高めで鋭い |
| 音節 | 「ピッ」「ツピツピ」など、単音や短い繰り返しが多い | 「ツツピー、ツツピー」など、2〜3音のリズミカルな鳴き声 |
| リズム | 一定で穏やか、連続性が少ない | 明瞭なリズムで鳴くことが多く、繰り返しが特徴的 |
シジュウカラの鳴き声は、まるでメロディのように変化に富んでいます。一方で、コガラの声は一貫して素朴で控えめ。これらの違いを知っていると、フィールドでの聞き分けがグッと楽になります。
フィールドで聞き分ける実践テクニック(視認と音の併用)
音だけでの聞き分けが難しい場合は、「鳴いている瞬間の姿を見る」ことが非常に有効です。以下のようなポイントを意識しましょう。
- 鳴きながら動いているかどうか:コガラは枝の影や低い位置で鳴く傾向があり、あまり目立ちません。対して、シジュウカラはやや高い位置で堂々と鳴くことが多いです。
- 鳴き声と口の動きの一致を確認:双眼鏡で観察しているときに、くちばしの開閉が鳴き声と一致すれば、それが発声主である証拠になります。
- 行動パターンと合わせて判断:シジュウカラは単独行動や少数グループでの採餌が多く、コガラは混群や低木付近で群れとして行動する傾向があります。
このように「音+姿+行動」の3点セットで観察することで、聞き分けの精度が飛躍的に向上します。
よくある聞き間違いと確実に見分けるチェック項目
コガラとシジュウカラの鳴き声は、初心者だけでなく中級者でも聞き間違えることがあります。特に以下のようなケースでは注意が必要です。
聞き間違いやすい例:
- シジュウカラの「ツツピー」が遠くから聞こえると、コガラの「ピッピッ」と似た印象を受けることがある
- コガラが警戒して「チッ、チッ」と鳴くとき、ヒガラの警戒音と勘違いしやすい
聞き分けのためのチェックリスト:
- 鳴き声の長さと音の数を意識する(単音中心=コガラ、2~3音で繰り返し=シジュウカラ)
- 音の鋭さや切れ味で判断する(柔らか=コガラ、鋭い=シジュウカラ)
- 視認できた場合は体型と動きにも注目(コガラはずんぐり、シジュウカラは少しスマート)
このような複数の視点からのチェックが、混同を避ける鍵になります。

